システム制御情報学会・計測自動制御学会 チュートリアル講座2016

飛行ロボット ~空の産業革命を支える技術~

期日
2016年7月15日(金)10:00~17:00
会場
常翔学園 大阪センター(大阪市北区梅田3-4-5 毎日インテシオ3階)

概要

主催

システム制御情報学会,計測自動制御学会

協賛

IEEE Control Systems Society Kansai Chapter,日本シミュレーション学会,情報処理学会,日本計算工学会,高分子学会,日本化学会,化学工学会,電気学会,日本ロボット学会,日本機械学会,電子情報通信学会,人工知能学会,日本知能情報ファジイ学会,日本感性工学会,日本人間工学会,日本認知科学会,ヒューマンインタフェース学会,土木学会,建築学会,自動車技術会,日本航空宇宙学会

趣旨

近年、無人航空機に関する研究が進展し、世界中で実用化に関する研究開発も活発に行われるようになっています。その応用先としては、配達、検査、防犯、監視、観測、農薬散布、広告、エンターテインメントなど非常に多岐に渡っており、従来考えられなかったような異分野の企業の参入も相次いでいます。日本では昨年12月にドローンの飛行制限のための改正航空法が施行され、世界でも様々な問題が生じている現状がありますが、その可能性から「空の産業革命」を興すと言われ、産業化促進も十分に考慮されています。無人航空機は、最近ではドローンと呼ばれ、メディア等でも良く目にする多数のプロペラを有するマルチロータ型、飛行機のように翼を持つ固定翼型、大きなプロペラを有するヘリコプタ型、空気よりも軽いガスを利用した飛行船型、あるいはこれらを部分的に組み合わせた航空機など、様々なものがあります。これらの航空機にはそれぞれの特徴があり、開発だけではなく、応用に際してもその特徴を十分に理解しておく必要があります。

本講座では、マルチロータ型、固定翼型、ヘリコプタ型、飛行船型の飛行ロボット技術について、それぞれの「構造」「モデル化」「状態計測」「制御」に関する内容と、飛行ロボットに搭載したカメラやLiDARと呼ばれるレーザ計測器による「3次元計測技術」に関する内容を、基礎から学習したい企業技術者や学生の方などを対象に分かりやすく解説します。講師陣は、航空機や制御などの理論面での研究とともに、企業との共同研究なども行い、いずれも第一線で活躍されている先生方であり、基礎から最新動向まで、経験に基づいた解説をして頂きます。本講座の内容は、飛行ロボット技術とその応用に興味をお持ちの方にとって、とても有意義なものであり、受講生の方々の研究・開発などの業務の一助になると確信しております。多くの方々のご参加を心よりお待ち申し上げます。

その他

定員

70名

聴講料

金額はすべて税込です。

会員(協賛・事業維持会員含む)
12,000円
学生
3,000円
非会員
18,000円

申込方法

こちらよりお申し込みください。7月6日(水)をもって締め切りと致します。

支払方法

次のいずれかの方法で 2016年7月7日(木)までにお支払い願います。なお、振替・振込の手数料はご負担をお願いします。

※振替用紙1枚につき1名の聴講料をご送金下さい。

三菱東京UFJ銀行
出町支店 普通 0176191 口座名義:一般社団法人システム制御情報学会
ゆうちょ銀行
振替口座 01020-0-650 加入者名:一般社団法人システム制御情報学会

問い合わせ先

〒525-8577 滋賀県草津市野路東1-1-1
立命館大学 理工学部 電気電子工学科 深尾 隆則
電話: 077-561-3713 電子メール:

講義概要

ヘリコプタ型飛行ロボットとマルチロータ型飛行ロボット

講師

京都大学 中西 弘明 氏

概要

回転する翼により必要な推力を得る回転翼型飛行ロボットは、低速移動あるいは空中静止ができる。この利点を活用して、農業用途や空撮のような一般民生用だけでなく、危険地域の観測など災害対応に用いられている。最近では、輸送やプラント点検への適用も考えられている。回転翼型飛行ロボットはいわゆるヘリコプタ型であるシングルロータ型とマルチロータ型に大別できる。両者は機体構造だけでなく、推力制御方法も異なるために特性も自ずと異なる。本講演では、シングルロータ型とマルチロータ型の違いを明らかにした上で、それらの飛行制御に必要な航法システム、動特性モデルの構築、制御系設計法について概説する。

垂直離着陸・固定翼型飛行ロボット

講師

神戸大学 浦久保 孝光 氏

概要

固定翼型飛行ロボットは一般に長距離・高速移動が可能であるが、回転翼型のようなホバリング・垂直離着陸ができない。垂直離着陸型飛行ロボットは、固定翼モードと回転翼モードを切り替えることで、長距離・高速移動とホバリング・垂直離着陸を両立するものである。ティルトロータタイプの有人機オスプレイは有名であるが、小型無人機においては様々なタイプの垂直離着陸型の開発が進められており、遠隔地に対する迅速な情報収集や輸送への応用が期待されている。本講演では、垂直離着陸型や固定翼型飛行ロボットの動特性、モデル化、飛行制御などについて概説するとともに、講演者らが開発を進めるティルトロータ飛行ロボットについて紹介する。

飛行船型飛行ロボットと上空からの3次元計測

講師

立命館大学 深尾 隆則 氏

概要

航空機は、平均密度が空気より重い重航空機と、軽い軽航空機に分類される。本講演では軽航空機のうち飛行船を対象とするが、その特性から安全性が高い上、輸送効率が良く、航続時間も長い。この特性を活かして、監視などの長時間の情報収集に期待されている。本講演では、屋内型と屋外型の自律飛行に必要な飛行船の運動特性、自己位置計測、飛行制御などについて解説するとともに、風洞試験による空力特性の取得法などを紹介する。また、屋外型飛行船ロボットに、回転型ステレオカメラや全方位レーザレーダ(LiDAR)を搭載し、上空から地上の計測・3次元モデル化を行っており、これらについても紹介する。

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